TREATMENT症状別診療項目
交通事故労災
症状
交通事故なので頚部の挫傷(くびの捻挫)の後、長期間にわたって頚部痛、肩こり、頭痛、めまい、手の痺れ、などの症状がでます。X線(レントゲン)検査で外傷性変化が起きていないか確認する事はすごく大切です。
原因と病態
受傷時に反射的に頚椎に対する損傷を避ける防御のために筋緊張が生じ、衝撃の大きさによっては筋の部分断裂や靭帯の損傷が生じています。受傷後しばらくの間(1~3か月)は局所に痛みが生じますが、この期間に局所を安静にする習慣がつけば痛みが長引く原因となります。骨折や脱臼がないのに長期にわたって頚椎のカラー装着を行うと頚部痛や肩こりが長期化する原因となります。
治療方針
事故後すぐは案外、症状があまり出ないため軽症と勘違いしやすいですが、必ずと言ってい良いほど、翌日~数日以内に全身の至るところに何かしらの症状が出現してきます。
そのため、事故後1週間程度は、できる限りの安静と内服、場合によっては注射等の治療から開始します。1週間ほど経つと、リハビリが開始となります。
当院でのリハビリテーション
徒手治療(運動器リハビリテーション)
事故後1週間程度での徒手開始となります。事故当初はまだ痛みの程度や範囲、治療に対する反応などが不安定であるため、軽めの鎮痛を目的とした治療から開始していきます。
この際、事故が大なり小なり精神的なダメージを与えることにも繋がり、治療に前向きになっていただく様に関わる様に治療していきます。
患者さんとの信頼関係の構築、治療による安心感、損傷組織の時間的回復、治療的回復の全てを促しながら、リラクゼーション、鎮痛アプローチと運動療法を合わせて実施していきます。
トレーニング
トレーニングでは事故治療部位以外の筋力・可動性等が維持できないためトレーニングにより患部外の運動を行うことで、患部への疼痛軽減や筋発揮向上、血流状態改善に繋がり、患部の症状緩和につながることもある。(明らかに患部外の筋力、可動域に問題があった場合)
物理療法(温熱療法、電気療法、牽引療法)
消炎鎮痛を目的に物理療法を徒手、トレーニングと併用して実施することがあります。
鍼治療
事故の患者さんは難治性の頚部症状、頭痛等の症状などは鍼適応です。
治療は鎮痛、緊張緩和、血行改善等の改善を行っています。