整形外科リハビリテーション科

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CLINIC NEWS新着情報

コラム~骨粗鬆症の検査~

第1回目の~骨粗鬆症とは~のコラムにて骨粗鬆症は骨が弱くなり骨折しやすくなる病気であると説明させていただきました。

 

 

腰痛や肩こりなどの治療を行う際には現在の自分の骨の状態やバランスなど痛みの原因を調べることが重要ですが、骨粗鬆症の治療を行う上でも同様に

・現在の自分の骨の状態を知る
・骨粗鬆症の原因を調べる

この2つのことが大事になってきます。

このことを踏まえ、今回は骨粗鬆症の検査についてご紹介させて頂きます。

 

 

現在の自分の骨の状態を知る

骨の状態を調べるために行う検査は、
●レントゲンやMRIによる画像診断
●骨密度検査
の2つになります。

レントゲン撮影やMRIによる画像診断

レントゲン撮影することで骨折の有無の確認や変形の有無が確認できます。

圧迫骨折レントゲン

MRIでより詳しく調べることでその骨折が最近受傷したものなのか、以前受傷した古い物なのかを判断することができます。

圧迫骨折MRI

 

骨密度検査

骨密度検査を行うことで現在の骨の丈夫さの測定を行います。
骨密度の測定方法は
●超音波を使って踵(かかと)の骨密度を測定する(QUS法)
●レントゲンを使用し手指の骨密度を測定する(MD法)
●レントゲンを使用して腰椎と股関節の骨密度を測定する(DXA法)
の3つの方法が挙げられます。

骨密度検査方法

QUS法

超音波を使った測定方法をQUS法といい、踵(かかと)の骨密度を測定します。検診など骨粗鬆症のスクリーニングとして広く使われています。ただし骨粗鬆症の診断や治療効果の判定に用いることができません。

MD法

レントゲンを使用して手指の骨密度を測定する方法をMD法と呼びます。手のひらをX線撮影し、人さし指の骨とアルミニウムの濃度を比較して骨密度を測定します。骨粗鬆症の診断は可能ですが、治療効果の判定に用いることができません。

DXA法

レントゲンを使用して腰椎と股関節の骨密度を測定する方法はDXA法と呼ばれ、精度の高い検査と言われており国が推奨している検査となります。骨粗鬆症の診断・治療効果の判定共に行うことができます。
当院では腰椎と股関節の骨密度を測定できるDXA装置を導入しています。

DXA装置

 

 

骨粗鬆症の原因を調べる

私たちの体内では、骨は古い骨を壊す「骨吸収」と新しい骨をつくる「骨形成」という代謝を繰り返しています。

骨リモデリング

この代謝のことを骨代謝もしくは骨リモデリングといいます。骨粗鬆症の多くは、この骨リモデリングのバランスが崩れることで発症すると言われています。

ですので
骨を壊す力(骨吸収)が強くなりすぎている
●新しい骨を作る力(骨形成)が弱くなっている

といった骨リモデリングの状況をしっかり確認したうえで治療薬を選択することが重要になります。

骨代謝のバランスは血液検査を行い骨代謝マーカーの測定を行うことで把握できるため治療開始前に血液検査を行い骨代謝のバランスを確認します。

当院では画像診断・骨密度検査・血液検査(骨吸収マーカーとしてTRACP-5b、骨形成マーカーとしてP1NPを測定)を行うことで最適な骨粗鬆症治療の方法を提案するようにしています。

 

 

次回のコラムでは骨粗鬆症の治療について詳しくご紹介させて頂きます。

 

バックナンバーはこちら
第1回目~骨粗鬆症とは~

 

 

コラム~骨粗鬆症の検査~