Q　70代の母親が膝の手術で入院し、現在もリハビリで入院を続けています。高額療養費制度について、詳しく教えてください。(38歳・女性)

A　医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度として高額療養費制度があります。毎月の上限額は、加入者が70歳以上かどうかや、加入者の所得水準によって異なります。1つの医療機関で自己負担が上限額を超えていないときでも、同じ月の別の医療機関での自己負担を合算することができます。

　また条件はありますが、上限額を超えない場合でも、同じ医療保険に加入している扶養者の自己負担額を1ヵ月単位で世帯合算することもできます。申請は、ご自身が加入している公的医療保険に高額療養費の支給申請書を提出または郵送することで支給が受けられます。

　2年間の消滅時効にかかっていない高額療養費であれば、過去にさかのばって支給申請することができます。このように高額療養費には、医療費負担を抑えるいろいろな仕組みがあります。制度をよく理解して上手に利用すれば、医療費が高額になったとしても安心して治療をすることができます。詳しくは、各医院へ相談を。